【犬の白内障】愛犬を襲う白内障の発症原因や治療法とは

犬の白内障

犬のかかりやすい疾病として知られている白内障。ボストンテリアだけでなく、さまざまな犬種が発症する可能性のある病気のひとつです。

しかし、犬の発症率が高い病気にもかかわらず、多くの飼い主さんが白内障についての適切な情報を持っていないように感じました。

そこで今回は、犬の白内障の原因や治療法、事前にできる対策について解説します。当記事が愛犬の眼に異変を感じている飼い主さんの参考になれば幸いです。

犬の白内障はどんな病気なの?

犬の白内障についての概要と、発症箇所である水晶体がどのような役割を果たしているのか解説します。

白内障とはどんな病気なのか

白内障とは、眼の中にある水晶体という器官がさまざまな要因によって白濁し、視力の低下や失明を引き起こす病気です。

白内障は犬猫問わず発症しますが、猫と比較すると犬の発症率が高いとされています。

水晶体が一度でも白濁すると自然治癒による白濁部の正常化は見込めず、個体によって症状の進行速度に違いがあるものの、数か月~数年程度で進行するといわれています。

水晶体の役割について

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水晶体は視認した情報を網膜に送り、はっきりとした映像として処理するために欠かせない器官です。その働きから、水晶体のことをカメラのレンズに例えて表現することがあります。

動物の水晶体やその周辺器官には、自動で素早く焦点をあわせる機能(オートフォーカス)が備わっています。しかし、犬や猫の水晶体は人間のものより大きく、厚いラグビーボールのような形をしているため、人間の水晶体とくらべると、焦点を調整する機能が低いといわれています。

白内障の原因

白内障の原因にはさまざまなものがありますが、大別すると4つに分けられます。

犬の年齢

人間と同じように、犬も老化によって白内障になるリスクが高まります

多くの場合、7歳以上の老犬で白内障の発症率が高く、この時期から水晶体の白濁が確認されるようになります。

もちろん、若年犬が白内障を発症することもあるため、愛犬が若いからといって油断しないことが大切です。

若年での白内障には、2歳までの間に発症する「若年性白内障」と、2~6歳の間で発症する「成犬性白内障」とに区分されており、若年による発症は遺伝的なものが素因となっていると考えられます。

また、若年での発症は症状の進行が早いため、愛犬の眼に異変を感じたら、速やかに獣医師による診断を受ける必要があります。

全身疾患やそのほかの眼の病気

白内障は糖尿病などの全身疾患や、そのほかの眼の病気が主因となって発症するケースも多いです。

犬は糖尿病になると高い割合で白内障を発症し(糖尿病性白内障)、症状の進行が早いという特徴があります。

外傷性

犬同士のケンカやものにぶつかるなど、外傷によって水晶体に傷がつき、その傷口から眼の白濁が広がっていきます

また、他者要因の外傷ではなく、顔まわりの皮膚疾患により犬が自分で目の近くを頻繁にかいてしまい、その際に水晶体を傷つけることで発症するケースもあります。

遺伝

犬の白内障は遺伝による影響が大きいとされていますが、どのような原因で白内障を発症するのかについて、そのメカニズムはいまだはっきりとしていません。

白内障になりやすい犬種

遺伝的に白内障の発症リスクが高いとされる犬種例は以下の通りです。

  • ボストンテリア
  • シベリアン・ハスキー
  • ミニチュア・シュナウザー
  • コッカ―・スパニエル
  • ヨークシャー・テリア
  • プードル
  • ビーグル
  • ダックスフント
  • マルチーズ
  • シーズー
  • 柴犬
  • チワワなど

上記の犬種以外にも、遺伝による発症リスクの高い好発犬種は、約80種類程度いるとされています。

白内障の症状

白内障の症状は進行度合いによって4つのステージに区分されます。

初発期

水晶体の白濁が全体の15%以下であり、眼のふち付近が白い状態

視力低下などの自覚症状はなく、飼い主が白濁部を視認するのも難しいほどです。

未熟期

水晶体の白濁が全体の15%以上になり、飼い主からも白っぽさが視認可能です。

視力への影響から、視界のかすみやぼやけが出てきます。

成熟期

水晶体の白濁が全体に広がり真っ白になっている状態です。

視力低下が著しく、暗闇での行動を避けるなどの仕草をみせます。

過熟期

水晶体全体が完全に白濁し外科手術の難易度が高くなります。失明の危険が高く、早急な治療が必要です。

また、犬がみせる具体的な仕草の変化には以下のようなものがあります。

  • 暗闇で動かなくなる
  • 段差によくつまずく
  • ものにぶつかる
  • 壁に沿って歩く など

成熟期に達すると、ぶどう膜炎を引き起こす可能性があるため、愛犬の眼の色や日頃の仕草をよく観察するようにしましょう。

愛犬が白内障を患った際の治療法

犬の白内障の治療には、主にこの2種類が用いられます。

内科的治療

白内障 - シーナック

白内障を発症していても視力が残っている場合は、内科的治療として、シーナックなどの目薬サプリメントによる治療が行われます。

しかし、目薬やサプリメントによる治療は、白内障の改善ではなく進行を遅らせることが主な効果です。したがって早期発見した場合に、推奨される治療法となります。

外科的治療

視覚障害や失明している際に外科的治療を行います。水晶体の白濁を取り除いたのち、犬用の人工水晶体(眼内レンズ)を挿入します。

これにより、通常の視野に近い状態まで犬の眼を回復させることが可能です。

しかし、犬の白内障手術は人間に行われるものよりも以下の理由で難しいとされています。

  • 犬は水晶体が人間よりも大きいため、白濁部の除去に時間を要し、眼への負担がかかりやすい
  • 術後は衛生面に配慮したうえで安静にしなければならないが、犬をコントロールするのは難しい

人間の白内障手術がすぐに終了することから、犬の手術も簡単だと思われがちですが、このような課題があることも頭に入れておきましょう。

白内障を事前に予防する方法は?

白内障を事前に予防する具体的な方法はいまだ確立されていません。

ですが、白内障の原因となる疾病への対策、外傷によるケガを防止するための施策、抗酸化作用のあるサプリメントの摂取、などに対して効果を期待する声もあります。

白内障への備えは愛犬の生活水準を守ることにつながる

白内障はどの犬種でも発症する病気です。

白内障を患うと、視野への障害によって犬はあまり行動したがらなくなり、最悪の場合、寝たきりになるケースもあります。

事前の対策が難しい病気ですが、日頃から愛犬の眼の変化を観察し、白内障の兆候が見られた場合には、速やかに治療を行うようにしてください。

そうすることで、愛犬の生活水準を守り、これまでと変わらぬ楽しい時間をともに過ごしていけるでしょう。

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ボステリ

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